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インターネット古文講座

KOBUN-Online

楊 暁捷  李 康民

6-2-8 格助詞:で

 

平安時代以後から用いられるようになるが、実際の用例が少数にとどまる。

(一)動作の行われる所・時・場合などを表わす。「ーにおいて」の意。「外で遊ぶ」「会議で採決する」

例:
昨日きせ河で人の申候つるは、<昨日、せき川で人々が言ったのは>(『平家物語』巻五)
客の前でこぼす涙は獨蔘湯の如し。<客の前で流す涙は獨蔘湯のようなものだ>(浮世草紙『好色万金丹』)

(二)手段・方法・道具などを表わす。「ーでもって」の意。「電車で通う」「放送で知る」

例:
畠山五百余騎で御方をつかまつり、<畠山氏は五百余騎をもって味方に付き>(『平家物語』巻五)
山本与次兵衞が三百兩で吾妻を請け出し、<山本与次兵衞が三百兩のお金をもって大夫吾妻を請け出し>(浮世草紙『好色万金丹』)

(三)理由・原因を表わす。「ーにより」の意。「かぜで休む」

例:
御遊のおりふしできこしめしも入られず、<管弦のお遊びの途中ということでお聞きにならず>(『平家物語』巻五)  

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