絵巻詞書集

 粉河寺縁起
第二段

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さて、七日といふに、くだんの所にゆきてみ
れば、すこしぶんもたがはず、あけたるとこ
ろもなし。さて、あけてみれば、等人におは□
ます千手観音一躰、きら/\□□□
□□まへり。しをきた□□□
□□□せ、すきな□□□
くづもなし。れうしあ□□□
このよしをめにかたりてうちぐしつゝ
まいり、きんぺんのものどもにも、このよしを
いひちらして、をの/\まいり、帰依した
てまつりけり。
【読み下し】
さて、七日といふに、件の所に行きて見
れば、少し分も違はず、開けたる所
もなし。さて、開けて見れば、等人におは(し)
ます千手観音一躰、きらきら□□□
□□まへり。仕置きた□□□
□□□せ、すきな□□□
屑もなし。猟師あ□□□
この由を妻に語りて、うち具しつつ
参り、近辺の者共にも、この由を
言ひちらして、各々参り、帰依し奉
りけり。