絵巻詞書集

 奈与竹物語絵巻
第二段

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其後にが/\しくまめだちて心
ぐるしき御ことにぞ侍りけるに
近衛殿二條殿花山院大納言定まさ
大宮大納言公相中納言通成など
やうの人/\まいり給て御遊侍れども
さま/\のやうにもわたらせ給はず
物をのみおぼしめすさまにて御ながめ
がちなれば近衛殿御かはらけをす
め申させ給ついでにまことはや
ちかごろ行かたしらぬやどのかや
り火にこがれさせをはしまし侍る
なるたづね侍らんにかくれ侍らじ
ものをもろこしには蓬莱まで
たづね侍りけるためしも侍を是は
みやこのうちなればやすき程の
ことなりとて御みきまいらせ給に
内もすこしうちわらはせ給へども
ろかせ給ていらせたまひぬ